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第27回 小学校と教習所で習ったこと
自動車運転免許証をお持ちの方なら、交通安全や事故防止の考え方について、誰しも同じ教育を受けています。
それは運転免許証を取得するために通ったであろう教習所で。
誰もが一度は「正しい運転姿勢」や「安全になれる確認方法」を含む運転方法を、教えてもらったはずです。
それがいつからか“我流”になってしまうようです。
私が自動車運転免許を取得したのは、はるか昔の18歳になった頃。
その頃と比較をして運転環境で変わったことと言えば、シートベルトの着用義務と携帯電話を保持してはならないことぐらい。
教習所で習った(はずの)確認のやり方や走行速度や、車間距離保持等の運転方法は変わっていません。
その不変なものを不変にやり続ければ、事故は起こらないはずなのに。
我流になって確認(=初心)を省いたり。
初心(=確認)を忘れて運転行動が大胆になったり。
唐突ですが。
運転時における我流とは、漢字の書き順にも共通する部分があると思います。
誰しもが義務教育において習ったはずの漢字。
書き終えた文字を見れば正しい漢字に見えても、書き順が間違っていることも。
書き順が違えば書きにくい部首もあるはずなのに、それでも我流を貫いてしまう・・・。
同様に。
運転における結果ではなく、無事故継続と事故発生に至る経緯を確認するのが添乗指導。
要するに、安全の結果ではなく、安全になるための正しい手順を確認して指導しています。
それは、結果的に「正しく書けた」と見える漢字でも、書き順が違えば「間違っている」と指摘することと同じです。
さて、私は講師対応時にホワイトボードは使わない主義。
なぜなら「研修中にお客様に背中を向けることは失礼だから」
というのは建前で・・・。
本当は漢字の書き順に自信がないので、ホワイトボードを使用しないのです。
自らが「間違っているかも」と思う書き順(手順)を、誰かに見られることは恥ずかしいものです。
これは「添乗指導を受けることを嫌がるドライバーの心境」に似ているのかもしれませんね。
最後にひとつ自問自答。
「ところで高柳、ひらがなの書き順は大丈夫か(笑)」
ありがとうございました。
次回は6月27日(金)更新の予定です。
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