ITとビジネスの専門家によるコラム。経営、業種・業界、さまざまな切り口で、現場に生きる情報をお届けします。
第5回 整理整頓がうまくいく法則
前回のコラムでこのように綴りました。
「整理整頓が行き届いている運送会社は交通事故が少ない」
その観点から5S活動の中ででも特に「整理と整頓」をお勧めしています。
整理整頓研修を担当時には事前にカメラを片手に現場を歩き回ります。
たとえば誰も歩かないであろう通路や場所を見れば、皆様の「整理整頓への関心度合い」が見えてくるようです。
研修等において、私たちがお勧めしている整理整頓の順(見る順・手掛ける順)は下記のとおり。
「自分の机→机の周辺の書庫→トイレ→玄関→事務所内→構内→植木の手入れ→トラックの美化→従業員の身だしなみ」
- まずは自分しか使わないスペースに着手
- 次に共用部分の中で小さなスペースから着手
- だんだんと広いスペースに挑戦
- 最後はドライバーが管理しているトラックの美化や身だしなみの向上にも挑戦
残念ながら「机の上や引き出しの中の整理整頓ができない人には、何十坪もある事務所はもちろん、何百坪や何千坪もある倉庫の整理整頓は難しい」と思います。
社内環境を整えることでドライバーの車内環境(安全行動や車両美化)を向上できます。
不思議なことに職場環境を整備することでドライバーの身だしなみも向上します。
言い換えると、整理整頓が実践されていない現場では「身だしなみの良し悪しに気づかないし、上司から注意されても部下への説得力がない」と言うことかもしれません。
車で通勤されている人が多い事業所では、敷地外との境界線が“死角”になりやすいのも特徴です。
「たまには施設の周辺をゆっくりと歩いて施設を外から観てください」
歩かれる際にはせっかくですから“お掃除道具”を手に持って。
ご近所の皆様とのコミュニケーションの機会になりますよ。
なぜなら・・・。
掃除している人は悪い人には見えませんから!
最後に。
「誰にも気づかれずに今日から始められる整理整頓の実践方法」をふたつ紹介。
- 退社時には机上の整理整頓
- 離席時には椅子を机の中へ
簡単でしょ!
ご自身が“できる”ようになれば皆様の社内で広めてください。
ありがとうございました。
次回は8月23日(金)の更新予定です。
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