第1回 2015年6月1日から「安全衛生優良企業公表制度」(Wマーク)スタート!

初めまして、SHEMの木村と申します。

本日から、『22世紀はたらきかた改革~ホワイト企業とブラック企業のボーダーライン~』を通じて未来のはたらき方を追求し、皆さんと一緒に“はたらきやすい職場環境とは何か”を考えていければと思っております。どうぞよろしくお願いします。

*SHEMとは…非営利一般社団法人 安全衛生優良企業マーク推進機構の略称

コラム開始にあたり、まずは私の所属する組織が何をやっているかをご紹介したいと思います。

労働に関するニュースが日々世間を賑わせています。アベノミクスでも「労働市場改革」を打ち出し、女性の活用、外国人労働者の受け入れ、転職市場の活性化、非正規から正規雇用へ、ホワイトカラーエグゼンプション等、国会に提出される法案が多数見受けられている状況です。ほかにも、過重労働、雇い止めハラスメント、メンタルヘルス、派遣法、等々、いくらでもあるといった感じです。
そのような中で、数年前から「ブラック企業」という言葉が流行りはじめ、その定義もあいまいなままひとり歩きをしています。非公式ではありますが「ブラック企業大賞」なるものもあり、毎年発表され、自分たちもブラック企業なのか、その場合はどういった定義なのか。逆に、安全で優良な企業=ホワイト企業は一体どういった企業なのか、ホワイト企業の定義は何なのかといった疑問が社会に蔓延している状況です。

そんな折、厚生労働省が2015年6月1日から「安全衛生優良企業公表制度」(=Wマーク、以下Wマーク)というものをスタートさせました。Wマークのロゴ[図1]は公募にて多数の応募作品の中から決定したものです。マークの中をよく見ていただくとお分かりのようにWの文字が見てとれ、White、Women、Workの意味も込められているともいわれています。厚生労働省としては、ここ数年の労働環境によるさまざまな出来事を背景に、周到な準備をしてこの制度を発表したと思われます。その証拠に、Wマークがスタートする6月1日のわずか10日ほど前に「ブラック企業の公表基準」も発表したのです。


[図1]Wマーク

我々SHEMは、この厚生労働省が始めたWマークの認証取得のお手伝いを通じ、日本に安全で安心なはたらきやすい職場を多数増やしていくことを理念に謳い、2015年5月に設立し、活動を推進しています。

この活動を通じて、「安全衛生優良企業公表制度」(Wマーク)を取得した企業は、採用面で新卒を含めた求職者を獲得しやすくなります。また、現在はたらいている社員に対しては安心感を与えることができるため、会社へのロイヤルティが増し士気の高揚につながります。そして、社外に対してもイメージアップがはかられ、取引先が増えることなどの効果が見込め、最終的な結果として会社の売上に大きく、そして継続的に貢献していくことが予想されるのです。

現在、厚生労働省が発表している“くるみん”や“若者応援企業宣言”、“イクメンプロジェクト”などいくつか取り組みがありますが、Wマークに関しては企業全体に対してかなり厳しい基準で評価項目を定めていることから、取得は大変ですが認定されれば大きな意味を持つことになります。ゆえに、Wマークを取得した企業は大きな信頼の証を手に入れたといえるのではないでしょうか。

Wマーク取得の詳細につきましては、次回以降に説明していくとして、このWマークがはたらく環境(労働者にとっても、使用者にとっても)にとって大変意味のあるものになっていくことは間違いありません。Wマークを取得する企業がどんどん増えることによって22世紀のはたらき方が大きく変わっていくきっかけになればと思っています。

なお、こちらのコラムでは日々世間を賑わせているはたらき方に関する時事情報やニュースや等をタイムリーに取り上げ、本当のブラック企業やWマークを取得したホワイト企業としての好事例を紹介していく予定です。皆さまのはたらきかた改革の一助になれば幸いです。

どうぞよろしくお願いします。

次回は7月27日(月)の更新予定です。

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経営者と社員が「健康」で働ける職場作り。それが「生産性向上=業績向上」の柱となり、「健康経営」でサポートする「働き方改革」です。「Universal 勤次郎 健康管理」は、心身・働き方・生活データを一元化・分析し、的確な健康増進施策が可能になります。また「統合データ分析機能」で生産性低下による損失コストを可視化し、健康経営の取り組み方針を明確化できるため、損失コストの削減から「生産性向上・業績向上」へと導きます。

この記事の著者

非営利一般社団法人 安全衛生優良企業マーク推進機構 理事長

木村 誠

長野市生まれ
大学卒業後、国内大手生命保険会社入社。同期でトップの営業成績を挙げる。 マネジメント職についてから社長賞等を受賞。2000年6月在職中に、株式会社ユニバーサルステージの前身となるEビジネス研究所を立ち上げる。
2003年4月株式会社ユニバーサルステージ設立し代表取締役に就任。Eビジネスの企画・立案、プロデュース全般を行う。2006年6月ネット業界初のConferenceを開催。IT担当大臣、有識者、出展者約40社、参加者は1,000人を超えるWeb2.0イベントとなり、以後、約15,000名の会員組織となる。
2014年メンタルヘルス事業スタート。2015年12月施行のストレスチェック義務化対応パッケージを販売。2015年5月非営利型一般社団法人安全衛生優良企業マーク推進機構を設立し、労働環境是正のため、社会貢献活動家として安全衛生優良企業公表制度(所管:厚生労働省)の推進を図りながら、労働者および求職者にとってホワイト企業とブラック企業を判別する情報提供に人生を賭けて取り組む。
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